このような悩みにお答えします。
最初にこの記事の内容と信頼感を紹介します。
☆この記事の内容
・『『罪と罰』を読まない』をドストエフスキーの『罪と罰』とセットで読むことをオススメします。
・その理由とオススメの読み方をご紹介します。
☆この記事の信頼感
・この記事を書いている私は、小説を中心に読書が好き。2019年は250冊読了
・ドストエフスキーの本は数年前に『カラマーゾフの兄弟』を途中で挫折。もう一度読むために『地下室の手記』『白痴』『罪と罰』を読了。あと他作品を何冊か読んで再チャレンジします。
この記事を読めば、両作品とも「読んでみようかな」と思ってもらえるかもです。
『『罪と罰』を読まない』は『罪と罰』とセットで読むことをオススメする訳
いきなり結論からいきますね。
・『『罪と罰』を読まない』を読むと、ドストエフスキーの『罪と罰』を読んで良かったなと心から思えるからです。
「何それ」「何だよ」と思った方。それでも少し気になるという方にオススメの読み方をご紹介します。
その前に、まず両作品をご紹介します
ドストエフスキーの『罪と罰』とは
『罪と罰』(つみとばつ、ロシア語: Преступление и наказание, 1866年)は、ロシアの文豪フョードル・ドストエフスキーの長編小説で代表作。1866年に雑誌『ロシア報知(英語版)』(Русский вестник(ロシア語版))に連載。『カラマーゾフの兄弟』、『白痴』、『悪霊』、『未成年』と並ぶ、後期五大長編小説で最初に出された。「現代の預言書」とも呼ばれ[要出典]、ドストエフスキーの実存主義的な考え方を垣間見ることができる
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
私は今回初読だったのですが、読む前のイメージは「長い」「難しそうです」
今回岩波書店の江川卓さんの『罪と罰』を読んだのですが、文庫上・中・下の3冊の解説まで含めて約1,200ページ。
なかなかのボリュームですし、上のウィキペディアの説明を読んでもちょっと難しそうですよね。
多くの方が、このような情報を前に「『罪と罰』は何となく知っているけど、読む気はしないな」という気分になっています。私もその一人でした。
そこで、立ち上がったのが、これから紹介する4人の方々です。
『『罪と罰』を読まない』とは
読まずに読む!
ドストエフスキーの『罪と罰』を
読んだことのない四人が、
果敢かつ無謀に挑んだ「読まない」読書会。
単行本刊行時に大きな反響を呼んだ前代未聞の試みに、
岸本佐知子の「文庫版あとがき」
矢部太郎の「解説マンガ」
を加え、パワーアップして文庫化!
「読む」愉しさが詰まってます。
内容紹介
ここに書いてある四人とは、岸本佐知子さん・三浦しをんさん・吉田篤弘さん・吉田浩美さんです。
ドストエフスキーの『罪と罰』を読んだことのない四人が、まず「読まずに読む」。『罪と罰』がどんな物語なのか、みんなで探偵のように推理してゆきます。
これが最高に面白い!何度笑ったかわからないです。中でも爆笑したのが、三浦しをんさんの数々の名言(迷言?)
少しばかりご紹介します。
・「ラズミーヒンて、誰?響きからして馬?」
ー新潮文庫の年譜によると、「一文なしの身で『罪と罰』の構想をまとめ、『ロシア報知』編集長カトコフに売り込む」とあります。
という言葉に反応して、
・「スポーツ報知」的なものかな?
・そして、第五部はいよいよ「革命編」。『火の鳥』みたいですね。
『『罪と罰』を読まない』より。
すみません。まだ読んでいない人には何が面白いんだかさっぱりわからないと思います。ぜひ、読んでいただいて「ラズミーヒンて、誰?響きからして馬?」の面白さを味わって欲しいです(笑)。
そして、その後で四人全員が『罪と罰』を読んでから語る「読んだ!」読後座談会が始まります。
このような大きく分けると前半の「読まずに読む」読書会と後半の読んでから語る「読んだ!」読後座談会が楽しめる本になっています。
『『罪と罰』を読まない』のオススメの読み方
①「罪と罰」を読む前に、読む。
オススメ理由
・いきなり約1,200ページの本を読むハードルを下げることができる。
・四人の作家さん達の「読まずに読む」読書会に参加したような楽しい気分になる。
・その上で、楽しい気持のまま『罪と罰』を読み始めることができる。
・一旦『『罪と罰』を読まない』を読むのを止めて、『罪と罰』読了後、読んでから語る「読んだ!」読後座談会を読む。すると、これまた一緒に参加しているような気分を読了した満足感と一緒に味わえる。
②「罪と罰」を読んだ後に、読む。
・1,200ページの本を読み終わった満足感と一緒にリラックスした気持で『『罪と罰』を読まない』を読み始めることができる。
・三浦しをんさん達の「読まずに読む」読書会の推理・妄想を思いっ切り笑いながら、楽しむことができる。
・『罪と罰』読了後、少し時間が経ってから、読んでから語る「読んだ!」読後座談会を読むと、自分の読み方の振り返りができたり、新しい発見がある。
今回私は、②の読み方をしました。
「読まずに読む」読書会は何度笑ったかわからない位、爆笑しながら読みました。
一転、読んでから語る「読んだ!」読後座談会では、自分の読み方の振り返りをすることができました。
特にスヴィドリガイロフという登場人物がいるのですが、この男の存在感については、改めて『罪と罰』という本には欠かせないものだなと実感することができました。
正直なところ、①でも②でも楽しい読み方ができると思います。
私は②の読み方をしてしまったので、①の読み方もしてみたかったなと思ったりもしています。
ぜひ、あなた自身の気持に合わせて①か②の読み方を選んで下さい。
三浦しをんさんの言葉
あれ程「読まずに読む」読書会、そして読んでから語る「読んだ!」読後座談会でもたくさん笑わせてくれた三浦しをんさん。
そのしをんさんが「読むのはじまり」という章で素敵な言葉を書いてくれています。こちらも少しご紹介します。
小説は、「読み終わったら終わり」ではない。余韻を楽しんだり、「あのシーンで登場人物はどんな思いだったのかな」と想像したり。あらすじや人物名を忘れてしまっても、ふとした拍子に細部がよみがえり、何度も何度も脳内で反芻する作品もあります。
小説にかぎらず、創作物はなんでもそうだと思いますが、「読む」(あるいは「見る」「聞く」)という行為を終え、作品が心のなかに入ってきてからがむしろ本番というか、するめのようにいつまでも噛んで楽しめる。一冊の本を読むという行いは、ある意味では、そのひとが死ぬまで終わることのない行いだとも言えると思うのです。
『『罪と罰』を読まない』より
素敵な言葉です。短い章ですが、他にも素敵な言葉・文章があります。
私は、この章の三浦しをんさんの言葉を読んだ時に「あー、『罪と罰』を読んで本当に良かったな」と心から思いました。
一人でも多くの方に『罪と罰』を読んで良かったなと思っていただきたくて、今回この記事を書きました。
『罪と罰』は、江川卓さんの訳が素晴らしい岩波文庫版をご紹介します。
まとめ
今回は、『『罪と罰』を読まない』はドストエフスキーの『罪と罰』とセットで読むと最高に面白い!をご紹介しましました。
内容をまとめるとこのようになっています。
・『『罪と罰』を読まない』を読むと、ドストエフスキーの『罪と罰』を読んで良かったなと心から思えます。
・『『罪と罰』を読まない』のオススメの読み方として、
①「罪と罰」を読む前に、読む。
②「罪と罰」を読んだ後に、読む。
を紹介しました。
あなた自身の気持に合わせて①か②の読み方を選んで下さい。
・三浦しをんさんの言葉を紹介しました。
三浦しをんさんの言葉を読んだ時に「あー、『罪と罰』を読んで本当に良かったな」と心から思えます。
今回は以上になります。