このような悩みにお答えします。
最初にこの記事の内容と信頼感を紹介します。
☆この記事の内容・『注文の多い料理店』をオススメする3つのポイント
その①:子供だから感じた恐怖感があるからこそ大人になっても楽しめる
その②:大人だからこそ感じる作品の意図
その③:自由に読む楽しさを発見できる
☆この記事の信頼感
・この記事を書いている私は、小説を中心に読書が好き。2019年は250冊読了
・宮沢賢治は他にも『銀河鉄道の夜』や『風の又三郎』を読んでいる
この記事を読めば、「注文の多い料理店」を読む楽しみ方を知ることができます。
宮沢賢治とは
まずは宮沢賢治とはどういう人なのかご紹介します。
宮沢 賢治(みやざわ けんじ、正字: 宮澤 賢治、1896年8月27日 – 1933年9月21日)は、日本の詩人、童話作家。
仏教(法華経)信仰と農民生活に根ざした創作を行った。作品中に登場する架空の理想郷に、郷里の岩手県をモチーフとしてイーハトーブ(Ihatov、イーハトヴあるいはイーハトーヴォ (Ihatovo) 等とも)と名付けたことで知られる。彼の作品は生前ほとんど一般には知られず無名に近く、没後、草野心平らの尽力により作品群が広く知られ、世評が急速に高まり国民的作家となっていった。そうした経緯もあって日本には広く愛好者がおり、出身地である岩手県花巻市は彼の故郷として有名である。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『風の又三郎』などじゃ。
注文の多い料理店とは
『注文の多い料理店』とはどういう作品なのでしょうか?
『注文の多い料理店』(ちゅうもんのおおいりょうりてん)は、宮沢賢治の児童文学の短編集であり、またその中に収録された表題作の童話である。短編集としては賢治の生前に出版された唯一のものであり、童話としても『銀河鉄道の夜』『風の又三郎』などとともに賢治の代表作として知られる。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
宮沢 賢治の『注文の多い料理店』をぜひ読んでみて下さい。
『注文の多い料理店』をオススメするポイントを3つに分けて、ご紹介します。
☆『注文の多い料理店』をオススメする3つのポイント
その①:子供だから感じた恐怖感があるからこそ大人になっても楽しめる
その②:大人だからこそ感じる作品の意図
その③:自由に読む楽しさを発見できる
その①:子供だから感じた恐怖感があるからこそ大人になっても楽しめる
「注文の多い料理店」は短い短篇です。「小学校の教科書で読んだよ」という方も多いかもしれません。
読書レビューなどを見ると「怖かった」「トラウマになった」という感想を見ることができます。
子供の時読んで怖かったのは、物語に恐怖感があったからです。
少し話がそれますが、私が子供の時、後楽園遊園地に「なんとかレンジャー」のヒーローショーを観に行きました。
その時、悪役が観客席にいる小さい子供をステージに連れて行くという企画があって、「もし悪役が自分のところに来たらどうしよう」と物凄い恐怖感を覚えました。
大人にとっては、なんでもないことです。でも、子供には感じる恐怖感。
子供の時読んだ「注文の多い料理店」もこの恐怖感に近いものを感じていました。
とにかく、怖い・・・。不気味。決して、楽しんで読めるものではありませんでした。
でも、きっと子供の時に感じたこの恐怖感がベースにあるからこそ大人になっても楽しめると思います。
その②:大人だからこそ感じる作品の意図
子供だからこそ感じる「作品全体の恐怖感」。その体験も子供の時にしか感じることができない貴重なものです。
大人は、子供が感じていたような「恐怖感」は感じることはできません。でも今度は「なぜ、こんな恐怖感を感じるような展開になってしまうのか?」と考えて読むと面白いです。
心の中に「じわーっ」と広がっていくものがきっとあるはずです。作品の意図するものが見えてくるかもしれません。
同時に、物語になんて上手な仕掛けがしてあるんだろうと驚くと思います。
きっと大人になった今だからこその読み方ができると思います。
その③:自由に読む楽しさを発見できる。
宮沢賢治の本のレビューなどを見ると「難しい」「よく分からない」という感想を目にすることが多いです。
『注文の多い料理店』のあとがき「つめくさの道しるべ」で井上ひさしさんが次のように書いてます。
宮澤賢治の「正しい読み方」、あるいは「正義の鑑賞法」などあろうはずがない。読書はそれぞれ自分の背丈に合わせて、この、稀有の詩人にして世にも珍しい物語作家の創ってくれた世界で、たのしく遊べば、それでいい。
『注文の多い料理店』より引用
なんとも気持の楽になる頼もしい言葉です。そうです。たのしく遊べばいいんです。
今回私は、恐怖感とは違う新しい「注文の多い料理店」の読み方を見つけることができました。
宮沢賢治は「たぶん、こういうことを伝えたかったのではないか」ということを想像しながら読みました。
作品の意図するもの、結末までの仕掛けを十分に楽しみました。
ぜひ、自分に合った「注文の多い料理店」の読み方を見つけて、楽しんでください。
おまけその①:注文の多い料理店以外にも面白い作品がある
『注文の多い料理店』には表題作以外にも面白い作品がたくさんあります。
面白い作品はたくさんあるのですが、特にオススメしたいのが2作品。「雪渡り」と「なめとこ山の熊」です。
「雪渡り」は狐の幻燈会に招待された子供たちと子狐たちの交流を描いた物語です。
「なめとこ山の熊」はこの短篇集の中では、宮沢賢治っぽくないなと感じた作品です。
おまけその②:朗読から宮沢賢治の世界に入ってみる
文章だと難しいなと感じる方は、朗読から宮沢賢治の世界に入ってみるのもオススメです。
朗読は古谷 一行さんです。サンプルもあるので、ぜひ聴いてみてください。
上でご紹介した「雪渡り」の朗読もあります。
まとめ
今回は「注文の多い料理店」を読む楽しみ方をご紹介してきました。
内容をまとめるとこのようになっています。
☆『注文の多い料理店』をオススメする3つのポイント
その①:子供だから感じた恐怖感があるからこそ大人になっても楽しめる
その②:大人だからこそ感じる作品の意図
その③:自由に読む楽しさを発見できる
おまけで他の作品の紹介や朗読を聴く楽しみ方もご紹介しました。
ぜひ、『注文の多い料理店』を楽しんでください。
今回は以上になります。